クロスバイクにおすすめの定番メッセンジャーバッグ

By: Olgierd Rudak
クロスバイク・ロードバイクに乗るのなら、背負うバッグもリュックサックではなく、自転車に合わせたものを選びたいところ。
メッセンジャーバッグは、1, どんな悪天候・衝撃にも長期間耐えうる耐久性、2, 自転車にまたがった状態でも素早く荷物を取り出せる機能性、の2点に優れる。
メッセンジャーバッグは、クロス乗り・ロード乗り問わず、昔から多くの自転車乗りに愛用されてきた。自転車乗りによる、自転車乗りのためのバッグである。
選び方のポイント
メッセンジャーバッグは、形は似ているが、いわゆる肩がけのショルダーバッグとは全く別物になる。クロスバイク・ロードバイクに前傾姿勢でまたがった際に最も楽に背負えるよう、専用に設計されている。
せっかく買うのなら、ショルダーバッグ崩れの安い”なんちゃってメッセンジャーバッグ”ではなく、専門ブランドで1万円前後のしっかりしたものを選ぶ。
- クロスストラップできる
- 背負った後ベルト調節可能なバックルが付いている
- 防水性・耐久性が十分
以上3点の条件をクリアしている物がよい。この条件を考えると、必然的にブランドは絞りこまれる。
ショルダーバッグの様に体の横に抱えるのではなく、メッセンジャーバッグは背中の上部で背負う。バックルとストラップが適当なものだと、自転車に乗った際に正しい背負い方ができない。だらしなく腰の位置で背負っていては格好悪い。
素材が布製のものはNG。布製は防水性皆無で、さらに汗で蒸れると不衛生。素材は丈夫なナイロン製のものが良い。
TIMBUK2(ティンバックツー)
1989年、アメリカ・カリフォルニア州発祥のブランド。自転車乗りによる、自転車乗りのためのメッセンジャーバッグ、その1。
発売から25年以上経ち、毎年改良を繰り返されてきたClassic Messengerシリーズが有名。国内での人気も高く、現代のメッセンジャーバッグのスタンダードモデルと言えるだろう。
Timbuk2のメッセンジャーバッグは価格と機能のバランスが良い。1万円以下で購入でき、バックル・クロスストラップ付きで機能性や耐久性も十分。そして軽い。
カラーバリエーションも豊富で、自分のバイクに合った色を必ず見つけられる。
SサイズとMサイズがあるが、Mサイズは結構大きめ。小さなボストンバッグほどの容量がある。着替えを入れたり、旅行に使ったりするなら余裕のあるMサイズ、通勤・通学専用ならSサイズでも十分だろう。
難点として、バッグに最初から付いているストラップパッド(肩に当てるパッド)が少し固い。別に売られている専用のストラップパッドを合わせて用意しておくと肩にやさしい。
CHROME(クローム)
1995年、アメリカ・コロラド州発祥のブランド。自転車乗りによる、自転車乗りのためのメッセンジャーバッグ、その2。CitizenシリーズやMetroシリーズの人気が高い。
Timbuk2のクラシックシリーズ同様、古き良き伝統を守る、正統派のメッセンジャーバッグ。Timbuk2より少し値が張る分、Chromeのバッグは造りが丁寧で高級感があり、防水性も高い。
Chromeのバックルは完全に離れるタイプ。バッグを背負ったり下ろす際に、頭を通さなくて良いので楽。
Timbuk2がショルダーバッグ寄りのメッセンジャーバッグであるなら、Chromeはバックパック寄りのメッセンジャーバッグと言えるだろう。背中にしっかり張り付くため、中身の重さの割に疲れを感じにくい。
ただ、Chromeはバッグ自体が少し重い。Timbuk2のクラシックメッセンジャーMサイズが約500gなのに対して、ChromeのCitizenは約1kg。造りの丁寧さがそのまま重量に出ている。
その分、防水性・耐久性は非常に高い。長い付き合いになるだろう。
Manhattan Portage(マンハッタンポーテージ)
1983年、アメリカ・ニューヨーク発祥のブランド。こちらも伝統的なメッセンジャーバッグブランド。
Timbuk2やChromeがサイクリング時の視認性を重視したカラフルなデザインなのに対し、ManhattanPortageは黒基調のシックでシンプルなデザイン。
軽く丈夫で機能的、という基本を守りつつ、街でも普通に使えるおしゃれさが良い。ベルトを緩めて楽に背負えば、街使いのショルダーバッグとしても使える。
どんなシーンでも使える丈夫なバッグが欲しい時に。
おわりに
メッセンジャーバッグは、クロスストラップで左右にずれないよう固定し、バックルでベルトを締めて背中上部に背負えば、自転車に乗った際にバッグの重さを背中全体で支えられるように設計されている。
よくメッセンジャーバッグは片側の肩が痛くなる、という意見があるが、背負い方が間違っている場合が多い。腰の位置で背負うのは間違い。背中の上部で背負う。正しい背負い方をしてちゃんと使ってあげたい。
きちんとしたブランドのメッセンジャーバッグは相当丈夫に作られている。愛機であるクロスバイク・ロードバイク同様、この先長い付き合いになるので、本当に気に入ったものを慎重に選びたいところ。
気に入ったメッセンジャーバッグに巡り合えれば、これからのサイクリングライフがもっと楽しくなること間違いなしである。
クロスストラップの使い方とメッセンジャーバッグの正しい背負い方参考: